街乗り最強はアンダーボーン!?
バイクのシルエットと言うと、多くの人が思い浮かべるのはオーソドックスなネイキッド、もしくはフルカウルのスポーツモデルでしょう。
CBR×アンダーボーン!! ホンダ「Winner-X150」は街中をサイコーに楽しくしてくれる!
これら定番の形をしたバイクは、ちょうどシートの前方に燃料タンクがあることがほとんどで、走行中のライダーは両足で燃料タンクを挟んで車体を安定させます。
一方、通勤通学で使用されるスクーターや、郵便配達用バイクとして知られるホンダ「スーパーカブ」のようなバイクの場合、燃料タンクはシート下にあり、それに伴ってメインフレームの位置も低くなっているため、跨がりやすい形状になっています。
フレーム=骨格が低い位置になっているため、こうしたバイクの形状は「アンダーボーン」と呼ばれるもの。日本では、スクーター以外でアンダーボーンはあまり見られませんが、我々にとって馴染み深いネイキッドやフルカウルの方が珍しく思えるほどに、東南アジアではアンダーボーンのバイクが広く普及しています。
そんなアンダーボーンのバイクには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
もっとも重要なメリットは、前述した通りの跨がりやすいという点でしょう。シートの前方に燃料タンクがないため、ママチャリに乗るのと同じような感覚で、椅子に座るように乗車することが可能です。
通常のバイクの場合、車体の後方から脚を回すようにして乗る必要があるため、乗車時は服装を選び、基本的にはロングコートやスカートを着用した状態で乗ることはできません。
一方アンダーボーンのバイクの場合、よほど運転に適していない服を着ない限りは無理なく乗車することが可能。また、通常のバイクでは跨がり方の性質上、シートの後方に大きな荷物を載せると非常に乗りにくくなってしまいますが、アンダーボーンの場合は、後ろに荷物をどれだけ積んでいてもシートの前を跨いで、スムーズに乗り降りをすることが可能です。
このように荷物を積んだり気楽な服装で乗ったりと、アンダーボーンは日常の足として活躍するバイクとなっています。
一方、アンダーボーンならではのデメリットがあるのも事実で、シート前方のフレームを省いた構造である以上、車体剛性の低下は避けられません。フレームを太くしたり、フレーム位置を高くしたりすることで剛性の改善を図ることも可能ですが、剛性を重視してフレームに手を加えると、跨ぎやすさが損なわれてしまうことも考えられます。
また、タンクがない以上、ネイキッドやフルカウル等のバイクと比べてニーグリップしにくくなってしまうため、不安感を感じる人も一定数いるでしょう。アンダーボーンは近距離での日常使いに適した実用的なバイクであるものの、長距離ツーリングやスポーツ走行には適しているとは、言い難いかもしれません。
なお、アンダーボーンが主流の東南アジアでは、利便性をいくらか犠牲にしつつもスポーツ走行も楽しめるようなアンダーボーンバイクも多く登場。現地では細身で軽量な車体を、スポーツバイクのようなパワーでヒラヒラと操る姿も多く見られます。
こういったバイクは日本でも少数ながら並行輸入車として流通しているので、実用的な見た目とスポーティーな走りのギャップを楽しみたい人は、調べてみると良いかもしれません。
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みんなのコメント
イスが付いたキックボードのようなもの
だからバイクだとは認めない人がいる